コラム

光と影の思い込み

騎馬像というこの作品、皆さんの目には彫刻のように見えませんか? 実はこの作品も壁に書かれた1枚の絵なのです。

日差しの効果を演出するために、展示される絵にはスポットライトが当てられています。スポットライトは蛍光灯の光と違い、
光が当たっているのだと、見ている人に強く訴えかけるので影も強く意識されます。

トリックアート作品には、物の影が必ず壁に落とされています。人は脳に刷り込まれた思い込みによって、光が当たって壁に影が落ちているのだから、
その前にある物も立体だろうと心理的な錯覚を起こします。つまり、目が騙されるよりも脳が騙されているのです。